vol.15
目指すは、“家のかかりつけ医”。地域に根ざしたリフォーム店

みなさんは、なんとなく体調が悪いなと思ったら、まず近くのお医者さんに行きますよね。家も同じこと。ちょっとした不具合が見つかったり、リフォームしたいなと思ったりしたとき、相談にのってくれるお店が近くにあったら、安心だと思いませんか?今回お邪魔したのは、そんな要望を満たしてくれる、調布市の「首都圏工業」です。

20年ほど前に、ここ調布で開業したリフォーム屋.comこと首都圏工業は、調布市を中心に、府中市・三鷹市・世田谷区などで、壁紙から外装、水まわり、増改築まで、豊富な実績を持つリフォーム専門会社です。オレンジをキーカラーにした店舗は、まるでカフェのような外観。アンティーク調の家具やインテリアがセンスの良さを感じさせます。
「近所の人が立ち寄りやすい雰囲気にしたかったんです」と説明してくれたのは、代表の中島茂さん。
「最初は、相談しやすいなと思ってもらえるだけでいいと思っています。その後、お付き合いしていくなかで、『あそこが壊れたから首都圏工業さんにお願いしよう』って些細なことでも気軽に頼まれるようになったらいいなと。リフォーム業は“家のかかりつけ医”でありたいと思っているんです」
確かに、“家の悪いところを直す”という意味では、“家の病院”と言えるかもしれません。
「例えば、お家を見せてもらうのは、お医者さんでいう問診ですよね。私たちはいわば“町の医院”ですから、『散々待たされてこれだけ?』とならないよう、現地調査はしっかり時間を取るようにしています。まず見るのは、住まい方。デザイン重視なのか、機能性を求めるのかなどを見極め、適材適所の提案ができるように心がけています。壁紙の場合は、剥がさなくても症状を訴えかけているんです。だから、その下がどんな状態になっているのかすぐにわかりますね。大切にしているのは5年、10年先を見据えた提案をすること。一回頼んでくれたら一生面倒を見ますよというスタンスです。それによって信頼関係を築くことができればいいなと思っています」
地域密着だからこそ、深く長く付き合うことでそれぞれの家の状態や状況を把握し、的確なアドバイスができるというわけです。まさに“家のかかりつけ医”ですね。

ちょうど“治療=内装のリフォーム”が完了したばかりの物件があるというので、見学させてもらいました。店舗から車で移動すること約20分。静かな住宅地の中に建てられた2階建ての一軒家です。
「ご購入されたお客様に内装はすべてお任せしていただいたので、今回は“30代の若い夫婦と子ども1人の家族が初めて買う家”に合うようなデザインをご提案いたしました。だから、壁紙はデザイン性を重視し、遊び心のあるものを選んでいます。リフォームの場合、まず使えるものはそのまま残すことを考えるんです。この物件では扉や窓枠などの建具と、フローリングの床がまだ使える状態だったので、それらとの相性もふまえて壁紙を選びました」

例えば、リビングルームは、海外のリゾート地にありそうな別荘をイメージ。木目調の壁にペンキがランダムにペイントされたような柄は、日常の空間で“非日常”が感じられ、リラックスできそうです。

寝室を想定した一室は、落ち着いた赤をベースとしたデザイン。壁紙なのに塗り壁のような質感で、ところどころに金粉のような素材が散りばめられています。光の当たり方で表情を変える壁紙は、昼と夜で部屋のイメージが変わり、生活にメリハリを与えてくれるでしょう。

トイレは、寝室と同じワインレッド色の壁紙を一面に使用して統一感と遊び心を両立。白い壁紙は角度によって薄いドット柄が浮かび上がります。しかも、よく見るとドットは小さい葉の模様!心憎い演出です。子ども部屋を想定した一室は、一面を木目調の壁紙にしてアクセントに。全体的に明るく楽しそうな雰囲気になっています。
居住者を想定し、その目線に立つ。そして、その場しのぎの対応ではなく、家と家族の未来まで考慮し、細かいケアも抜かりなし!これぞ、“町の医院”のなせる技です。みなさんも、気軽に相談できる“家のかかりつけ医”を見つけておいてはいかがでしょう?

今回の取材に協力いただいたのは、

首都圏工業 株式会社

東京都調布市布田4-23-8
ライオンズヴィアーレ調布1F

Tel:042-489-1118

Fax:042-488-0008

営業時間:9:00〜17:30

定休日:日曜・祝祭日

白い壁紙の選び方