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環境が変われば人生が変わる。運を変えたい人が住むべき、本当によい家とは。

環境が変われば人生が変わる。運を変えたい人が住むべき、本当によい家とは。

風水クリエーター×一級建築士
天野 千恵里さん

インテリアコーディネーター、また一級建築士として数多くの住宅や店舗を手がける傍ら、長年にわたって本場中国の伝統風水を学んでこられた天野千恵里さん。

現在は、建築士としての確かなキャリアをベースに、風水鑑定士としての貴重な知識と“術”を駆使する『風水クリエーター』の第一人者として、国内各地はもとより海外からの依頼にも応じ、コンサルティングをはじめ講演、セミナー開催など幅広く活躍されています。

今回のRe壁Voiceでは、そんな天野さんが考える壁紙の使い方や理想の住まいについてもお話を伺いました。

    • --建築のお仕事を志されたきっかけは何だったのでしょう。


      大学では、建築とは無縁の英米語学を専攻していました。

      でも、ずっと建築に興味があって、卒業後は志望先のひとつだったハウスメーカーに就職しました。建築関係の資格は何ひとつ持っていなかったんですけど、なぜか入社後は建築課に配属されて、そこの顧客担当になりました。

      住宅を建てる時、間取りについて考えたり、ご相談したりされるのは、大半がご主人ではなく奥様。なので、同じ女性の方が話しやすいというのもあったのでしょうね。

      そこで、インテリアコーディネーターの資格を取り、次に宅地建物取引士の資格を取りました。


      --それから建築士を目指されたんですね。


      同じ職場の方から勧められたというのもありますが、私自身、インテリアの知識だけでは設計の詳しい内容が分からなくて、きちんと建築の勉強をしなければ!と常々思っていましたから。

      まず二級建築士になり、数年間キャリアを積んでから一級建築士になりました。

      ただ、会社に勤めながら勉強するというは、それはハードでした。

      当時は、建築科を卒業していないうえに、女性で建築士になるなんて珍しいって、言われたんですよ。でも、お客様からは女性の方が相談しやすいと、とても好評でした。


  • PLOFILE
    天野千恵里

    一級建築士×風水空間クリエイター
    大学卒業後大手ハウスメーカーに入社。インテリアコーディネート業務と設計業務に携わる。
    延べ3,000件以上に及ぶ住宅、店舗等に関わるなかで、風水を通じて、住まいやオフィスの環境をうまく活用する事で、人間関係・健康・財運など、より良い環境作りとライフスタイルの提案を行う。

--風水の勉強を始められたのはいつだったのですか?

 

風水を学び始めたのは、かれこれ20年くらい前になりますね。実は、ハウスメーカーに勤めながら隠れて勉強していたんです(笑)

と言うのも、お客様の中には家相を気にされる方が多くて「家相の本にこう書いてあるけど、うちは大丈夫か」とか「こう建てろと言われたが、どうすれば良いか」とか、様々なご相談を受けていたんです。そこで、最初は家相を勉強しました。

でも、家相というのは、どの方角に何があれば良いのか、悪いのか、だけ。結局、同じ造りの家ばかりになって、個々のカスタマイズができないんですよね。

家相の限界を感じた時に出会ったのが、風水でした。初めに教わったのは、環境学にも造詣が深い先生。

色とか、光とか、音とか、環境が人に与える影響を学びました。

それはそれで良かったんですが、私が知りたかったのは「その環境をどう変えるか」でしたから、本当の風水を深く教えてくださる先生を探してその方のもとに通って10年以上勉強しました。

 

--では、風水の勉強をしながら、実際にお客様にもアドバイスを?

 

先生が実践されていて、効果が出るのは分かっていましたから。

知人や相談に来られた方に、こうしてみてとアドバイスしたところ、実際、皆さんに効果があったんです。

風水で重要なのは、“気の動き”。家の中のどこで滞っているか、詰まっているか、それを建築年月日や方位に基づいて詳細に調べた上で、どう改善すればいいのかを説明します。

たとえば「ここに白と銀、鉄のものを用意して」とか「壁にこの色を取り入れてみて」とか、具体的にアドバイスするのです。

風水は占いの一種と思っている方も多いんですが、それは大きな間違い。風水は歴とした統計学。

何百年、何千年といろいろな事例を踏まえて築かれた集大成でもあるんです。


  •  


  •  


--天野さんのアドバイスで良くなった、変わった・・・そんな具体的なエピソードをお聞かせください。

 

良くなった事例は、いっぱいありすぎて(笑)。 

会社を辞めて独立してからまだ3年ほどですが、その前からも風水鑑定はしていたので、手がけた物件は数え切れません。

中でも印象に残っているのは、10年以上お子さんができなかったご夫婦。寝室を変えるようにアドバイスしたところ、ほどなく妊娠されたんですよ。

「ずっと不妊治療していてもダメだったのに…」って、それはもう喜ばれました。ほかにも、ご商売をされている方でお客さんがどっと増えたとか、売り上げが倍になったとか、そういう事例もありましたね。

 

--凄いですね! 天野さんのご自宅について伺いたいのですが、壁紙はどんなものを使っていらっしゃいますか?

 

わが家は意外とベーシック路線なんですよ。

壁紙に関しては、寝室とトイレだけちょっと冒険していますけど。

寝室は、オレンジピンクのような優しいウォームカラーの壁紙にしています。

柄は入っていませんが、なんとなくバラの形に見えるような抽象的なエンボスがかかったもの。

寝る前には自分がリラックスできるものを眺めたいでしょう。そう思って選びました。

トイレは、白地に凹凸のある壁紙。ほどよいゴージャス感があって、品もあるのが気に入っています。

 

--色や柄の壁紙を取り入れることに抵抗を感じる方も多いようですが。

 

建築士としては、基本の壁紙はベーシックなものにしてカーテンやインテリアで変化をつけるというスタイルをお勧めしていました。

でも、アクセント壁としてなら、色物や柄物を取り入れやすいと思います。

一番取り入れやすいのは、子供部屋。お子さんは自分の部屋を作ってもらうのをとても楽しみにしていますよね。

だから、新築住宅の場合など、一面だけでもお子さんに自分の好きな壁紙を選んでもらったらどうでしょう。

壁紙は一度張ったら一生そのまま、みたいに思われていますが、そうじゃないんです。

最初はお子さんが好きなキャラクターや漫画のものでもいい。成長に合わせて、少し落ち着いたものにしたり、勉強に集中できるものにしたり、何度でも張り替えればいいんです。

そもそも壁紙は汚れたり、剥がれてきたり、年数が経つほどに自然と劣化していくもの。消耗品の一つと考えて、気軽に張り替えてほしいですね。

  •  

    --風水において壁紙は重要視されているのでしょうか?

     

    やはり、壁の色は気になりますよね。

    “気”を良くするためにその室内の空気を良くしなければなりませんから、壁紙もできれば自然素材の方がありがたい。お客様にお勧めするとしても風水に準じたもので、素材的にも確かなものを選びたいですから。

     

    --自然素材の壁紙、これからますます注目されそうですね。

     

    今、手がけている風水住宅の施主さんもそうなんですが、自然のものにこだわる方は多いですね。ですから、壁紙も、竹とか和紙とか貝殻とか、そんな自然のものが練りこんであるものがもっと豊富にあるといいなと思います。

    確かに値段的にお高めだったり、塩ビ製のものより劣化が早かったり、難点はあるかもしれませんが、今後もニーズは高まると思います。

  • 色と場所に合わせた壁紙を選ぶ事が、空間の”気”を良くするコツ

--最後に、天野さんにとっての理想の住まいを教えてください。

 

理想は『風通しのいい家』。初めて訪問したお宅だけれど、何となく落ち着く… ホッとできる… そういう経験はありませんか。

風通しっていうのは、みんなが気軽に話せて、気軽に集まれる、言い換えれば、誰からも居心地がいいと言われるような家ですね。そこには当然“気”の流れも関係しています。

もちろん、風水に則って建築するのはいいことですが、100%風水だけではないんですよ。建築士として仕事をしてきた経験からわかるんですけど、住んでいる人が不自由さを感じるような、生活しにくい家ではダメ。

以前、1階に洗濯機があって、干し場は4階にしかないという家がありましたが、家事の動線が全く取れていないから、洗濯するたびに奥様はストレスを感じていらしたんですね。

たとえ風水的にはベストであっても、そういう家はお勧めできません。本当に居心地のいい家とは、そこに住んでいる人が毎日ハッピーでいられる家。それは、建築のことも分かっているからこそ提案できるものなのです。

 

--なるほど! 今日は貴重なお話を有難うございました。

  • 今回おじゃましたのは...

    建築士としての確かなキャリアをベースに、風水鑑定士としての貴重な知識と“術”を駆使する『風水クリエーター』の第一人者
    風水クリエイター×一級建築士

    ACCESS
    〒600-8053 京都市下京区富小路通綾小路下ル 塗師町82番地の2坂井ビル2階
    TEL 090-1138-0056
    ウェブサイト http://168fu-sui.com/contact

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  • File No.27 2022.01.24 UP
  • CHIC INTERIOR PLANNING 主宰 インテリアコーディネーター 荒井 詩万さん
    壁紙で部屋の空気感もグッと変わる。もっと壁紙を楽しむことをして欲しい。
    インテリアコーディネーターとして約20年のキャリアを持つ荒井詩万さん。戸建て住宅やマンションのインテリアコーディネート、リノベーションを手掛けています。
    その荒井さんは著書『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』(サンクチュアリ出版)を出版。初心者でも素敵な住まいを演出できる、さまざまなノウハウを紹介しています。

  • File No.24 2020.07.06 UP
  • 株式会社 森熊 代表取締役社長 大塚紳哉さん
    ユーザーの個性、アイデンティティを探求する世界の壁紙が、建築業界をアップデート
    壁紙をはじめとする内装材卸会社としては、四国最大手の株式会社 森熊。
    輸入壁紙を中心とした専門店「WALLPAPERHOUSE」を四国各県に展開し、注目を集めています。WALLPAPERHOUSEでは、ホームテキスタイルの世界最大級の見本市・ハイムテキスタイルをテーマとしたセミナーを開催。
    セミナーを通して訴えたいことは何なのか、熱い思いを語っていただきました。

  • File No.23 2020.01.31 UP
  • 風水クリエーター×一級建築士 天野千恵里(あまのちえり)さん
    環境が変われば人生が変わる。運を変えたい人が住むべき、本当によい家とは。
    大学では英米語学を専攻。卒業後はハウスメーカーに勤務する傍ら、インテリアコーディネーターや宅地建物取引士、さらに2級建築士、1級建築士の資格を取得。また、家相、環境学、風水について学び、3年前に独立。風水空間クリエーターとして多数の住宅や店舗の設計、アドバイスをする一方、講演やセミナーの講師としても活躍中。

  • Re壁ボイス 補正下着専門店 Chabi 原知佳さん
  • File No.21 2019.05.30 UP
  • 育乳ブラ&補正下着専門店 Chabi株式会社 ランジェリーデザイナー 原知佳さん
    いつもいつまでも美しく。女性の願いを叶える夢の空間。
    自らも補正下着によって美ボディを手に入れたというランジェリーデザイナーの原知佳さんに魅力ある商品づくり、またインテリアデザイナーの知識や経験を生かしたお店づくりについても語っていただきました。

  • Re壁ボイス ふすまっくす 松岡 健一さん
  • File No.19 2019.05.21 UP
  • 松岡表具店代表 1級表具技能士 松岡 健一さん
    日本の伝統と現代性をあわせた新しい楽しみ方を。
    伝統と現代性をあわせた表具・表装の新しい楽しみ方を、創業40年以上にわたって表具屋を営む松岡表具店の代表 松岡健一さんにおうかがいしました。

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