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File #22

一枚の壁紙から紡ぐ物語。オンリーワンの空間をオーダーメイドでプロデュース。

一枚の壁紙から紡ぐ物語。オンリーワンの空間をオーダーメイドでプロデュース。

株式会社アトリエサンクレーヴ 取締役
インテリアディレクター
田村 京子さん

株式会社 アトリエサンクレーヴ インテリアディレクター 田村 京子さん

空間とは、そこに住まう人、そこに訪れる人たちの物語の舞台。
そして、住まいは毎日過ごす場所だからこそ、本当に自分らしい空間を叶えて欲しい。

そんな想いから設立された「壁紙・家具・照明・小物・造作家具から空間全体の内装設計まで」
トータルにデザインし、完全オーダーメイドの空間をプロデュースする「株式会社 アトリエサンクレーヴ」。
今回お話を伺ったのは、インテリアディレクターを務める田村京子さんです。

田村さんはこれまでに、建具屋、リフォーム・注文住宅会社、設計事務所で経験を積んだ、いわば空間づくりのプロフェッショナル。
現在のお仕事を始めた経緯や、今後の展望等をお伺いしました。

  • --オーダーメイドの空間プロデュースとは、どういった内容のサービスなのでしょうか?



    一言でいうと、一人ひとりのライフスタイルに合わせた空間づくりのサポートです。
    たとえば、メイクを変えたらヘアスタイルも変えたくなったり、髪型をチェンジしたら新しい洋服や新しい靴も欲しくなったり。空間も同じなんです。
    壁紙を変えたらその雰囲気に合わせて照明を変えたくなったり、新しい家具が欲しくなったりすると思うんです。

    でも、この壁紙にはどんな色が合うのか、どんなインテリアで揃えたらいいのか。
    そもそもイメージ通りのものをどうやって探したらいいのか。欲しい家具が見つかったとしても、予算が大幅にオーバーしていたり。工事などに関しては自分ではなかなかどこに頼んだら良いのか困っている方が多くいらっしゃいました。
    そこで、私たちがこれまで建築やインテリアに携わってきた経験を基に、一から空間づくりのお手伝いをしています。

  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ 田村さん
    PROFILE
    田村 京子 さん
    Kyoko Tamura

    東京都品川区出身。
    幼少時から空間というものに高い関心を持ち、インテリアを学ぶため、高校時代アメリカに留学。日本大学芸術学部アーキテクトデザイン建築学科を卒業後、卒業設計で茶室の設計制作をした建具屋に入社。
    その後、ブライダル施設・ホテルの内装を手がける設計事務所、リフォーム・注文住宅会社等を経て、株式会社アトリエサンクレーヴにてインテリアディレクターを務める。
    本年、2019年に誕生した新資格「壁紙スペシャリスト」を取得した。

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    図面やCGパースに合わせてマテリアル選び。

  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ

    お客様のお部屋の模型を作ることも。

--壁紙一枚からの施工も行っているそうですね。



実は私たちが会社を設立したきっかけは一枚の壁紙なんです。
事務所の天井に張ってある壁紙、面白い柄だと思いませんか? この壁紙と出会った時に、弊社代表の小池(一級表装技能士)と色んな人に見て欲しいと思ったんです。

この壁紙ももちろんですが、色々と素敵な壁紙があるということをもっと多くの人に伝えたいと思い、この場所にアトリエを構えました。ですので、壁紙は国内外を問わずに素敵だと思ったものを揃えています。



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サンクレーヴを設立するきっかけとなった一枚の壁紙。オランダ製のものだそう。


--最初は壁紙の施工のみを請け負っていたのですか?



いいえ。代表も私もこれまでに20年以上、建築やインテリアに携わってきましたので、壁紙の施工だけではなくインテリアや家のお困り事のご相談もありました。ただ壁紙を一枚張り替えるだけで、部屋の印象はガラリと変わります。
それを一般の方にももっと知って欲しい、インテリアの楽しさを知って欲しいと、その想い一心で一枚の壁紙から始まる空間づくりを続けています。

  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ

    代表の小池光孝氏(一級表装技能士)。重要文化財の金唐紙や、それぞれの感性にあった壁紙を
    丁寧に施工する。

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  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ 田村さん

  • --空間づくりにおいて特にこだわっている点などありますか?



    私たちにとってインテリアはお客様のライフスタイルそのものなのです。空間というのは背景で、そこに住んでいる人や訪れる人々がストーリーを紡ぐ映画みたいな場所。
    音楽や声や音が溢れていて、お客様のお話しを聞いて、自分たちがそこにいる事を想定して憑依して。もっとこうしたら快適だろう。素敵だろう。
    という想像をカタチにしていく事にこだわっています。お客様の好きを共有するために、海を越えてご一緒に素材や雑貨を探したりする事もあります。

    それから、最高の仕上がりを常に目指しています。
    どんなお客様でも予算は無限ではありません。限りある予算の中でお客様と一緒に悩み、その人らしいものを作れるように最善を尽くします。

 

  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ
  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ
  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ

住まう人と共に創りあげたい世界観を共有することで、その人に合ったオリジナリティあふれる空間、その人らしいライフスタイルを実現する。

 

--DIYにチャレンジされる方のサポートもしてくれるのですか?



最近ではご自分で壁紙を張ってみたいという方もいらっしゃいます。そんな方たちのリクエストもあって、「ものテラス」というDIYサポートのワークショップを不定期で開催してます。

  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ

    ワークショップ「ものテラス」にて、壁紙張り方体験を楽しむ子ども達。

  • Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ

     

--お子様も参加できるんですね。



そうですね。DIYサポートは大人より、子ども向けのサービスをメインにしています。自分で壁紙を張ったり空間づくりに参加することで、子ども達に家という空間に愛着を持って欲しいと思いました。

私が幼稚園位の頃、代官山にドールハウスを扱っているお洒落なお店があって。母によく連れて行ってもらいました。
ミニチュアの家の壁紙を変えたり、小さな洋食器を揃えたり、それが凄く楽しくて夢中になりました。小さなドールハウスでも自分が作ったというだけで愛着が増します。

だから、壁紙だったり小物だったり、自分で作ることで子ども達にとって家が帰りたくなる場所になってくれればと。お子様が中心ではありますが、大人の方も参加できますよ。親子で参加する方も多いです。
それからDIYではありませんが、壁紙の端材を使った小物づくりのサービスも始めました。

--壁紙で小物?どのようなものを作っているのですか?



名刺入れやブックカバー、それにおむつケーキも作りました。
壁紙って余りが凄くでるんです。デザインも素敵でしっかりしているのに勿体無いないでしょう?それに、端材でインテリアとお揃いの小物を作ったら素敵だなと思いました。

Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ

端材をアップサイクルするプロジェクト。壁紙で作ったオムツケーキや名刺入れなど。

--それでは最後に、今後の展望などありましたらお聞かせください



次世代の子供たちが笑顔で暮らせる持続可能な未来の実現を目指し、壁紙をはじめ建築資材の端材を使ったアップサイクルプロジェクトに加え、海外に住む方とコラボしたいと考えています。
日本の良いものに海外の良いものも取り入れ、海外の良いものに日本の良いものを取り入れることで、また違った面白いものが生まれるんじゃないかなと。

高校生の頃、アメリカのインテリアが好きで、どうしても本物を見たいという気持ちから、アメリカに留学したんです。その時のホストファミリーのお宅が、日本では見たこともないようなお洒落な空間で衝撃を受けました。あの時の感動は今でも忘れません。

日本の建築様式は素晴らしいものだと思います。そして、海外には海外のインテリアの良さがあります。日本人と海外の方では色彩感覚も異なります。お互いの良いところをギブアンドテイクで交換したり、海外のインテリアに日本の様式美を組み込んだりと、海外との展開をトライしたいです。

Re壁ボイス アトリエサンクレーヴ 田村さん

  • 今回おじゃましたのは...

    オンリーワンの空間をオーダーメイド壁紙でプロデュース
    株式会社 アトリエサンクレーヴ

    ACCESS
    〒180-0006 東京都武蔵野市中町3-20-2
    電話:0422-38-5986
    Fax:0422-38-5987
    Mail:info@atelier5reves.com

    営業内容:インテリアデザイン (住宅・店舗)
     壁紙施工・リノベーション
     オーダー家具デザイン
     アートディレクション・ブランディング

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  • File No.27 2022.01.24 UP
  • CHIC INTERIOR PLANNING 主宰 インテリアコーディネーター 荒井 詩万さん
    壁紙で部屋の空気感もグッと変わる。もっと壁紙を楽しむことをして欲しい。
    インテリアコーディネーターとして約20年のキャリアを持つ荒井詩万さん。戸建て住宅やマンションのインテリアコーディネート、リノベーションを手掛けています。
    その荒井さんは著書『今あるもので「あか抜けた」部屋になる。』(サンクチュアリ出版)を出版。初心者でも素敵な住まいを演出できる、さまざまなノウハウを紹介しています。

  • File No.24 2020.07.06 UP
  • 株式会社 森熊 代表取締役社長 大塚紳哉さん
    ユーザーの個性、アイデンティティを探求する世界の壁紙が、建築業界をアップデート
    壁紙をはじめとする内装材卸会社としては、四国最大手の株式会社 森熊。
    輸入壁紙を中心とした専門店「WALLPAPERHOUSE」を四国各県に展開し、注目を集めています。WALLPAPERHOUSEでは、ホームテキスタイルの世界最大級の見本市・ハイムテキスタイルをテーマとしたセミナーを開催。
    セミナーを通して訴えたいことは何なのか、熱い思いを語っていただきました。

  • File No.23 2020.01.31 UP
  • 風水クリエーター×一級建築士 天野千恵里(あまのちえり)さん
    環境が変われば人生が変わる。運を変えたい人が住むべき、本当によい家とは。
    大学では英米語学を専攻。卒業後はハウスメーカーに勤務する傍ら、インテリアコーディネーターや宅地建物取引士、さらに2級建築士、1級建築士の資格を取得。また、家相、環境学、風水について学び、3年前に独立。風水空間クリエーターとして多数の住宅や店舗の設計、アドバイスをする一方、講演やセミナーの講師としても活躍中。

  • Re壁ボイス 補正下着専門店 Chabi 原知佳さん
  • File No.21 2019.05.30 UP
  • 育乳ブラ&補正下着専門店 Chabi株式会社 ランジェリーデザイナー 原知佳さん
    いつもいつまでも美しく。女性の願いを叶える夢の空間。
    自らも補正下着によって美ボディを手に入れたというランジェリーデザイナーの原知佳さんに魅力ある商品づくり、またインテリアデザイナーの知識や経験を生かしたお店づくりについても語っていただきました。

  • Re壁ボイス ふすまっくす 松岡 健一さん
  • File No.19 2019.05.21 UP
  • 松岡表具店代表 1級表具技能士 松岡 健一さん
    日本の伝統と現代性をあわせた新しい楽しみ方を。
    伝統と現代性をあわせた表具・表装の新しい楽しみ方を、創業40年以上にわたって表具屋を営む松岡表具店の代表 松岡健一さんにおうかがいしました。

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